入浴施設の省エネ対策とは?

ここでは、入浴施設におけるエネルギー消費の特徴と入浴施設が取り組みたい省エネ対策を紹介しています。

入浴施設のエネルギー消費の特徴とは?

燃料の使用比率が高い

公衆浴場が使用するエネルギーは、電気と燃料にわかれます。エネルギー使用量の内訳は以下のとおりです(※1)。

公衆浴場では、燃料の使用比率が高いといえます。

※1参照元:【PDF】東京都環境局東京都地球温暖化防止活動推進センター「公衆浴場の省エネルギー対策」(9ページ)
(https://www.tokyo-co2down.jp/assets/company/seminar/type/text/publicbath-house.pdf)

燃料使用量は水の使用量に比例

公衆浴場の燃料使用量は、用水量に比例する傾向があります。したがって、節水は省エネ対策になりえます。ちなみに、東京都環境局が実施した調査によると、水道使用量の見直しを実施している施設は22施設中8施設です(※2)。

※2参照元:【PDF】東京都環境局東京都地球温暖化防止活動推進センター「公衆浴場の省エネルギー対策」(7ページ)
(https://www.tokyo-co2down.jp/assets/company/seminar/type/text/publicbath-house.pdf)

約半数がエネルギー使用量を管理

東京都環境局が実施した調査によると、エネルギー使用量を、毎月、管理している事業者の割合は49%、前年度比を確認している事業者の割合は38%です(※3)。東京都環境局は、すべての事業者にエネルギー使用量の管理を期待しています。

※3参照元:【PDF】東京都環境局東京都地球温暖化防止活動推進センター「公衆浴場の省エネルギー対策」(6ページ)
(https://www.tokyo-co2down.jp/assets/company/seminar/type/text/publicbath-house.pdf)

入浴施設の省エネ対策

用水量を減らす

用水量を削減すると、燃料消費量も削減できる可能性があります。具体的な対策は次のとおりです。

ただし、節水シャワーヘッドは使用感に影響を与える恐れがあります。実際に試してから、自施設に適しているものを導入することが大切です。

ボイラの運転時間を短縮する

ボイラの運転時間が長いと、燃料消費量は多くなります。営業前の運転開始時間、営業終了時の運転停止時間を見直すと、燃料消費量を抑えられる可能性があります。まずは、運転開始時間を5分遅く、運転停止時間を5分早くして、湯温やお客様への影響を確かめるとよいでしょう。

空調設備・照明設備を更新する

省エネ性能の高い空調機に変更すると、燃料消費量を抑えられる可能性があります。設定温度を低くしすぎない、高くしすぎない(夏は28度、冬は20度が基準)ことも大切です。サーキュレーターの併用や運転時間の短縮も省エネ対策になりえます。照明は、LED照明器具などへの変更が効果的です。自然光を利用できる時間帯は、消灯するとよいでしょう。

サウナは加熱時間と持続時間に注意

サウナは、加熱にかかる時間と温度を持続できる時間に注意して運転することが大切です。手作業で漫然と運転している場合は、これらを把握してタイマーを活用すると燃料消費量を抑えられる可能性があります。サウナを新たに設置する場合は、配置に注意が必要です。脱衣所に隣接すると、熱が伝わり、冷房効率が悪くなる恐れがあります。

入浴施設の省エネ対策を知って取り組もう

入浴施設の省エネ対策として、用水量を減らす、ボイラの運転時間を短縮するなどがあげられます。小さな取り組みでも、できることから始めることが大切です。エネルギー使用量を管理すると効果を実感しやすくなります。

以下のページでは、補助金など、省エネ対策のトピックをまとめて紹介しています。こちらも確認しておきましょう。

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